コールセンターにAI導入が必要な6つの理由|導入方法や注意点もわかりやすく解説

コールセンターにAIが導入されるケースは、急速に増えています。この記事では、コールセンターにAIが必要な理由とともに、具体的な導入方法についてわかりやすく解説します。コールセンターへのAI導入を検討する際の、参考にしてください。

 

 

 

コールセンターにAIが必要な6つの理由

AIを導入するコールセンターが増えています。ここでは、コールセンターにAIが必要な理由を解説します。

感染症流行や災害時に強い

AIを導入していれば、感染症の流行や災害により、オペレーターの出社が難しくなっても、コールセンターを機能させられます。AIと連携して業務を行うことで、オペレーターの業務のテレワーク化が可能となります。オペレーターに代わりAIが、顧客からの問い合わせなどに対して、適切な対応を行います。

対応の内容や質のばらつきを改善する

コールセンターにAIを導入することで、対応の内容や質のばらつきを改善できます。同じ内容の問い合わせに対しては、同じ応答ができるようになり、ユーザーの不満も発生しにくくなります。社内の属人化や応答の標準化を目指す場合には、AIが非常に役立ちます。

新人教育のリソースを軽減する

Aの導入Iは、コールセンターにおける新人教育のリソースも軽減できます。離職率の高いコールセンターでは、新人教育に時間がかかることが課題となっています。AIのサポートにより、業務上の不明点などがあった際にも、新人自らの力で問題を解決できます。

顧客満足度が向上する

AIによる自動応答が可能になると、顧客は長い時間待つ必要がなくなり、顧客満足度の向上につながります。AI導入により24時間対応が可能になり、チャットによる受け答えが可能となる点も、顧客満足度を高める要因となります。

慢性的な人材不足をカバーする

AIを導入してユーザーとのやり取りがスムーズになれば、離職につながる原因を減らせ、慢性的な人材不足の問題を解決できます。コールセンターはクレームを受ける場合も多く、ストレスから離職する人も少なくありません。AIにより業務の工数削減により、作業の負担感も軽減されることも離職率低下につながります。

多様化するユーザーの質問や要望に対応できる

AI導入により、多様化するユーザーの質問や要望に対応できるようになります。AIを活用することで、ユーザーからの質問や要望をすべてデータ化でき、顧客情報をAIが学習することで、よりよい顧客対応が可能となります。

コールセンターのAI導入方法

コールセンターにAIを導入するための具体的な方法について解説します。

チャットボット

チャットボットは、チャット形式でユーザーの質問や相談に答えるシステムです。AIが導入されたチャットボットは、従来のチャットボットより複雑な質問などにも対応できます。24時間365日いつでも対応できるため、オペレーターの負担や人件費も大幅に削減できます。オペレーターは、チャットボットでは解決できない対応を主に行うこととなります。

有人チャット

有人チャットは、オペレーターが、音声ではなく、チャット形式でユーザーの問い合わせに対応するシステムです。電話の場合、対応できるのは1人だけですが、チャットの場合は、一度に複数のユーザー対応が可能です。AIがオペレーターのサポートをしてくれるので、品質の高い顧客対応ができます。

IVRシステム

IVR(Interactive Voice Response)システムは、コールセンターに電話をかけた際に流れる音声案内です。AIの導入により、ユーザーの音声を自動認識し、テキスト化できるため、業務の自動化・効率化がすすみます。

FAQツール

FAQツールは、よくある質問と回答を簡単に検索できるツールです。コールセンターでFAQツールを導入すれば、ユーザーが自分で質問と回答をみつけられ、自己解決が可能となります。AIを導入したFAQツールは、関連性のある内容を瞬時に検索できるため、問い合わせ件数を大幅に削減できます。

音声認識システム

音声認識システムは、ユーザーの音声を自動的にテキスト化するシステムです。会話についてメモを取る必要がなくなり、資料作成に活用できます。使ってはいけない表現を感知する機能もあり、対応の質を向上させるために役立てられます。音声認識技術により声のトーンから顧客満足度を測れるシステムもあります。

AI導入の注意点

AIを導入する際には、気をつけたるべきこともあります。ここでは、AI導入の注意点について解説します。

学習データが必要である

AIを搭載しているシステムやツールを活用するためには、学習データが必要です。AIは、膨大なデータを分析することで、機能・性能が向上します。運用を開始するまでに、データの蓄積・収集を行う必要があります。

知識とスキルのある人材が必要である

自社の業務にAIを活用するためには、AIについての専門知識とスキルをもつ人材を確保する必要があります。AIは、導入後の機械学習が必要であり、導入すればよいというものではありません。導入後のデータ収集・分析などには、専門知識のある人が担当する必要があります。

目的を明確にする

AIを導入する前に、目的を明確にしておきましょう。AIを導入する業務を決め、活用方法も明確にしておく必要があります。AIとオペレーターの業務の割り振り・必要経費についても検討し、AIを導入すれば目的を達成できるかの確認も行いましょう。

 

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コールセンターのAI導入事例

コールセンターにAIを導入した事例を紹介します。

9年の成果を2週間で実現した総合センターの例

あるお客様総合センターでは、FAQツールを利用していましたが、オペレーターの能力に差があり、十分な活用ができていませんでした。AIを導入したことで、質問文を入力すれば、回答が得られる仕組みが構築できました。過去9年間で出した成果と同程度の成果を、わずか2週間で実現できています。

コスト・作業時間が大幅減となった不動産会社の例

ある不動産会社では、コールセンターにAIを導入し、作業時間を大幅に削減しました。オペレーターにかかる大きな負担と人件費などのコスト削減が課題でした。AIを導入したことで、作業時間は、年間約2,600時間削減でき、コストも約460万円削減できました。

大幅な時間短縮を実現したクレジットカード会社の例

あるクレジットカード会社では、音声認識システムを導入し、業務時間を大幅に短縮しました。全通話録音を行い、音声を聞いて書き起こしていました。音声認識システムの活用で、音声のテキスト化ができるようになったため、業務効率化を実現できました。

まとめ

コールセンターにAIを導入すれば、業務効率化・顧客満足度の向上などに役立ちます。導入の際は注意点すべき点があるため、あらかじめ確認する必要があります。自社に適したシステムやツールを選びましょう。

 

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